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FSSC22000とは?
要求事項や特徴、その他の食品安全規格との違いなどを簡単に解説

FSSC22000は、ISO22000の基準をより厳しくした食品安全マネジメントシステム認証のことです。不測の食品事故や悪意のある者による異物や毒物混入などのトラブルを防ぎ、食品の安全をより確実に目指せる内容になっています。
この記事では、FSSC22000の概要、取得可能組織、要求事項、特徴、他の食品安全規格との違いなどを解説します。

FSSC22000とは?概要を簡単に説明

FSSC22000とは、食品安全認証財団(FSSC)が制定した食品の安全性に関する国際規格です。ISO22000を基盤とし、HACCP(衛生管理)やISO9001(品質管理)の手法を取り入れた規格です。

FSSC22000では、食品工場での不測の食品事故や事件を予防するための取り組みについて規定されています。また、世界的に展開する食品企業が集まり、食品安全管理の承認などを行う「国際食品安全イニシアチブ(GFSI)」によって承認されている規格でもあります。

近年、テレビやインターネットなどで食品事故や事件に関するニュースが取り上げられており、同じような事故や事件が起こらないためにも、FSSC22000の認証を検討する企業が年々増加傾向にあります。

※FSSC22000の認証を受けている企業は全世界で33,931件、そのうち日本は3,270件です(2023年12月7日時点)。

参照:認証機関一覧について

FSSC22000を取得できる対象組織

FSSC22000を取得できる対象組織(業種)は、以下の8カテゴリです。

カテゴリ 概要
畜産
カテゴリ A
人間が消費するための陸上での家畜動物の飼育を指す。
食品製造
カテゴリ C
腐敗しやすい動物性製品、植物性製品、動植物製品及び常温保存製品の加工
動物飼料の製造
カテゴリ D
畜産動物の飼料の製造、ペットフードの製造
ケータリング
カテゴリ F
食品を消費者に直接提供する、もしくはすぐに消費されるような食品を提供する製造/キッチン
小売及び卸売
カテゴリ E
小売及び卸売活動
輸送及び保管
カテゴリ G
食品,飼料、食品/飼料包装材などの物理的な保管及び輸送を行う第三者
食品包装及び包装材の製造
カテゴリ I
直接食品と接触する、もしくは直接接触することはないが、物質が食品に移る可能性のある資材の製造
生化学製品の製造
カテゴリ K
食品、飼料の添加物,ビタミン,ミネラル,バイオカルチャー,香料,酵素などの加工助剤の製造

主に「食品製造」「ケータリング」「食品包装及び包装材の製造」の3カテゴリの企業からの認証取得が多いようです。

FSSC22000を構成する要求事項

要求事項とは、FSSC22000、ISOなどの規格において企業が実現すべき基本要件(必須事項)のことです。要求事項に適合しているかを団体から評価されることで、規格の認証が行われます。
FSSC22000を構成する要求事項は次の3つに分類されます。

  • ISO22000(食品安全マネジメントシステム)
  • ISO/TS22002(前提条件プログラム)
  • FSSC独自の追加要求事項

FSSC22000は、ISO22000の内容のほかに、「ISO/TS22002-1」「ISO/TS22002-2」「ISO/TS22002-3」「ISO/TS22002-4」「ISO/TS22002-5」のいずれかの前提条件プログラムと、「FSSC独自の追加要求」を統合した国際規格です。それぞれ詳しく解説していきます。

ISO22000(食品安全マネジメントシステム)

ISO22000は国際標準化機構(ISO)が制定した国際規格です。食品安全マネジメントシステム(FSMS)とも言います。ISO22000の構成は品質マネジメントシステムのISO9001と食品安全を担保するHACCPから成り立っています。
ISO22000の目的は食品事故発生リスクの低減と再発防止です。対象となる組織は、フードチェーン(食料の一次生産~最終消費者までの流れのこと)に関わる全ての組織です。例えば、食品製造業者、輸送や保管業者、飲食店などが対象組織になります。

ISO/TS22002(前提条件プログラム)

ISO/TS22002(前提条件プログラム)は、HACCPシステムを確実に機能させるための前提条件のことです。CCP(製造工程内で起こりうる危害を未然に防ぐチェックポイント)の工程を厳密にしても、製造現場が汚れていたり、衛生ルールが守られていなかったりすると意味がありません。

つまり、食中毒予防の3原則である、「つけない」「ふやさない」「やっつける」のうち、ISO/TS22002(前提条件プログラム)は「つけない」「ふやさない」、CCPは「やっつける」の役割を担っており、「やっつける」だけが機能していても十分な効果を得られないということです。
そのため、ISO/TS22002(前提条件プログラム)は非常に大切な役割を担っています。

また、ISO22000はフードチェーンに関わるすべての組織が対象でしたが、食品の安全を確保するためには、最終消費者が食品を食べるまでの全ての工程を対象に適切な管理を行わなければなりません。しかし、全ての工程に対して同じ方法で管理することができません。
そのため、ISO22000を補強するような形で分野ごとに適用されるISO/TS22002(前提条件プログラム)が設定されています。

カテゴリ 規格
食品製造 ISO/TS22002-1
ケータリング ISO/TS22002-2
畜産業・水産業 ISO/TS22002-3
容器包装製造 ISO/TS22002-4
輸送・保管 ISO/TS22002-5

FSSC独自の追加要求事項

FSSC22000の追加要求事項は、大きく3つに分けられます。

  • ISO22000を補強するもの
  • 現在の食品の安全のニーズに合わせたもの
  • 食品事故や事件などをきっかけに追加されたもの

FSSC22000は悪意を持つ第三者による食品事故や会社組織ぐるみで行われる食品偽装を防ぐための規格の役割もあります。FSSC22000の追加要求事項は全カテゴリ共通の要求事項と、特定のカテゴリ用の要求事項に分けられています。その詳細は次の通りです。

  • 共通の追加要求事項
    • 製品のラベリング
    • 食品防御(フードディフェンス)
    • 食品偽装の軽減
    • ロゴの使用
    • 保管及び倉庫管理
  • カテゴリ別の追加要求事項
    • サービスの管理及び購買材料(共通)
    • アレルゲンの管理
    • 環境モニタリング
    • 製品の処方
    • 転送及び配達
    • 交差汚染を防止するためのハザード管理及び対策
    • PRP検証
    • 製品開発
    • 健康状態
    • マルチサイト認証を有する組織の要求事項

参考:FSSC22000 追加要求事項

FSSC22000認証取得企業で食品製造するメリット

自社の製造工場を所有しない経営方式(ファブレス経営)を選択している企業にとって、FSSC22000の認証取得を明示している製造工場とタッグを組むことは大きなメリットになります。
前述の通り、ISO22000及びHACCPの要求事項をクリアし、さらにFSSC22000の独自の追加要求をクリアしているため、FSSC22000の認証取得している工場は、一定水準以上の食品管理や品質管理能力があるという信頼が担保されます。
最終消費者に製品が届いた際のトラブルの発生を未然に防ぐためにも、FSSC22000の認証を取得している工場への依頼がおすすめです。

FSSC22000

コムズライヴリでは、2022年度よりFSSC22000を認証取得し、食品の安心・安全のための取り組みを継続・強化しております。さらに、外部の衛生管理業者とコンサルティング契約を結び、防菌・防虫・防鼠など衛生管理に関わる業務の代行から、衛生教育・実地指導なども受け、衛生管理活動を継続的に維持・向上する取り組みを行っております。
また、万一の災害時の危機対応力を高めるため、事業継続力強化計画を策定し、認定を受けています。

液糖や機能性オイルのOEM製造をご検討されている企業様は、ぜひお問い合せフォーム、もしくはお電話でご相談ください。

FSSC22000の4つの特徴

ここでは、FSSC22000の4つの特徴を紹介します。

予期せぬ危害要因の抑制をする仕組み

FSSC22000には、悪意を持つ第三者による食品事故や会社組織ぐるみで行われる食品偽装などの、予測できない危害要因を考慮した規格になっている点が他の食品規格との違いです。
そのため、より安全な衛生管理の仕組み作りが可能となっており、必然的に食品安全の質の向上が期待できます。

GFSIが承認した規格のひとつ

「FSSC22000とは?概要を簡単に説明」でも説明した通り、FSSC22000は「国際食品安全イニシアチブ(GFSI)」によって承認されている規格です。
GFSIは、食品事業者、食品規格に係る国際機関、認証機関、学術機関などの食品の専門家が集まって、食品の安全を改善する活動をしている非営利の民間団体です。
設立の経緯として、1990年代に世界中で食品偽装や牛海綿状脳症(BSE)、ダイオキシン、リステリア菌汚染などの食品事故が多数発生し、消費者の食品に対する安全意識が高まった結果、GFSIは設立されました。
現在では、食品安全規格の信頼性や安全性を担保する組織として役割を担っています。

3年に1回以上、GFSIの審査員による非通知審査を受けなければならない

原則として3年に1回以上、FSSC22000はGFSIの審査員による非通知審査を受けなければなりません。GFSIガイダンスに沿った取り組みが日常的に行われているかを確認するために、非通知審査が行われています。
非通知審査自体は拒否可能ですが、認証はすぐに一時停止されますので、基本的にはほとんどの企業が検査を受けます。企業が日常的に食品の安全を守るための意識を持つ仕組みとして機能しています。

改定頻度が高い

重大な食品事故が起こった場合、その対策としてGFSI独自の要求事項を追加します。GFSIは世界規模の団体であるため、世界中の食品事故を参考に、1~2年の間隔で改定をすることも珍しくありません。FSSC22000もGFSIガイダンスの遵守が求められるため、必然的に要求事項は増えていき、年を得るごとに厳しい規格となります。

FSSC22000と他の食品安全規格との違い

FSSC22000はISO22000を基盤とし、HACCP(衛生管理)やISO9001(品質管理)の手法を取り入れた規格です。しかし、FSSC22000はそれらをただ取り入れているだけではありません。ここでは、ISO22000、HACCPとFSSC22000の違いについて説明します。

HACCPとの違い

HACCPは安全に食品を製造するための衛生管理手法のことであり、規格ではありません。この衛生管理手法を取り入れて規格化したものが自治体HACCPや業界HACCP、ISO22000、FSSC22000などです。
FSSC22000はISO/TS22002(前提条件プログラム)を取り入れて、HACCPの衛生管理手法の効果を最大限活用するような仕組みになっています。

ISO22000との違い

ISO22000は、食品安全マネジメントシステムの国際規格ですが、前提条件プログラムの内容の統一はされておらず、手洗いや消毒などの方法は業者に一任されている部分があります。そのため、大規模な食品業者でも食品事故や事件が発生し、ISO22000自体の信頼性に疑問が広がる時期がありました。
一方、FSSC22000はISO/TS22002(前提条件プログラム)を厳密に設定し、より認定条件を厳しくし、さらに、FSSC独自の追加要求事項を設けることで食品の安全性を高めた規格という立ち位置です。
今では、食品の国際取引の場でもISO22000よりもFSSC22000の適応が求められるケースが増えています。

まとめ

FSSC22000の認証を取得した後も、原則として3年に1回以上の非通知審査があり、頻繁に改定されるGFSIガイダンスにも対応し、継続的に食品安全に取り組まなければなりません。そのため、FSSC22000は認証取得する際に限らず、認証を維持し続けるという点においても、FSSC22000は非常にハードルの高い規格であると言えます。
しかし、継続的にFSSC22000の基準をクリアすることで、認証取得企業の価値向上や顧客獲得が期待できます。また、自社工場を持たない企業が他社の工場に製造の発注する際も、FSSC22000は判断基準にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

コムズライヴリは、2022年度よりFSSC22000認証を取得している企業です。
液糖や機能性オイルのOEM製造をご検討されている企業様は、ぜひお問い合せフォーム、もしくはお電話でご相談ください。