製造委託とは？OEM、ODM、外注との違いを徹底解説！

これから食品製造を製造委託しようと考えているけれど、初めての経験で何から始めればいいかわからないと、不安に感じていませんか？
また、製造委託の意味や、OEM、ODM、外注の違いについて、しっかりとした予備知識を持っておきたいと思う方も多いでしょう。そこで今回は、製造委託についてや、OEM、ODM、外注との違いについて、できるだけわかりやすく解説します。

製造委託とは？

製造委託とは、製品の規格、品質、形状、デザイン、ブランドなどを細かく指定し、製造及び加工などを他社に依頼することです。
例えば、自社で新しいブランドのはちみつを販売したいとします。このはちみつの味やパッケージデザインなどは自社で決め、瓶詰や出荷作業などを別の業者に依頼します。

製造委託は自社で工場を持たなくても、既に設備を持っている業者に任せることで、初期投資を抑えることができるメリットがあります。

製造委託とOEM、ODM、外注との違い

製造委託に関連して、OEM、ODM、外注という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。実はこれらは製造委託の一種であり、「製造委託」との違いはありません。つまり、製造委託という大きなくくりに、OEM、ODM、外注といった方法が存在するということです。

ただし、OEM、ODM、外注はそれぞれ違いがあります。ここでは、それぞれの意味について解説いたします。

OEMとは

「OEM」とは「Original Equipment Manufacturer」の略で、企業が自社ブランド製品の製造工程を他社に依頼することです。

例えば、依頼主が新しいブランドのはちみつを販売したいと考えているとします。依頼主に製造設備がない場合、はちみつを製造しているOEMメーカーに製造を依頼します。このとき、製造はOEMメーカーが担当しますが、完成したはちみつは依頼主のブランドとして販売されます。

ODMとは

「ODM」とは「Original Design Manufacturer」の略で、企業が製品の設計から製造までを他社に依頼することです。

例えば、依頼主が新しいブランドのはちみつ入りリンゴ酢を販売したいと考えていますが、具体的な製品の設計や開発のノウハウがないとします。この場合、ODMメーカーに依頼すれば、はちみつ入りリンゴ酢のレシピ開発、製品デザイン、パッケージング、さらには製造までを一貫して行ってくれます。完成した製品は依頼主のブランドとして販売されます。

外注とは

外注とは、自社製品を製造する際に、自社の生産ラインの一部を他社に委託することを指します。例えば、製品の全体は自社で作るが、特定の工程だけを専門業者に任せる場合がこれに当たります。

OEMとの違いは、外注が製造工程の「一部」を委託するのに対し、OEMは製造工程の「全て」を委託する点にあります。外注では自社の生産ラインを活用しつつ、必要な部分だけを外部に依頼しますが、OEMでは全工程を外部企業に任せるため、依頼元には生産ラインがなくても問題ありません。
外注のメリットは、自社で製造ラインを持っているが、一部の工程については技術的な不足やコスト増を防ぎたい場合に有効です。

まとめ

製造委託は、自社で製造設備を持たない場合でも、高品質な製品を効率的に市場に提供するための有効な手段です。
また、OEM、ODM、外注といった手法は、製造委託の一環として異なる特徴を持っています。それぞれまとめた表が次の通りです。

	OEM	ODM	外注
概要	自社で製品の設計を行うが、製造を他社で行い、自社ブランドとして販売する	製品の設計から製造までを他社で行い、自社ブランドとして販売する	自社の生産ラインの一部を外部に委託する
製造工程の範囲	製造工程のすべてを外部に委託	設計・製造を一括して外部に委託	製造工程の一部を外部に委託
ブランド	自社ブランドとして販売	自社ブランドとして販売	自社ブランドとして販売
製造設備の有無	無し	無し	一部所有
設計・開発	自社で設計・開発	外部企業に依頼	自社で設計・開発

これらの製造委託方法を理解し、自社に合った方法を検討しましょう。

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